卒業生の活動①

  • 17 パートナーシップで目標を達成しよう

<DOWAホールディングス株式会社勤務(グループ会社である小坂製錬株式会社湿式製錬課所属>阪 祐治
(令和4年度卒業 工学研究科 分子素材工学専攻)

現在の活動

 DOWAホールディングスは「資源循環」と「優れた素材・技術の提供」を本業とし、豊かな社会の創造と資源循環型社会の構築に貢献することを目指す会社です。鉱山・製錬会社として明治17(1884)年に創業し、鉱山・製錬で培った技術や経験をもとに金属の生産から高付加価値材料の製造、さらには廃棄物・リサイクルに至る、独自の「循環型ビジネスモデル」を展開しています。私が勤める小坂製錬は、製錬部門として、鉱山からくる鉱石だけでなく、PCの基板などのリサイクル原料からも製錬を行い、銅や亜鉛、貴金属など20種類以上の金属を社会に供給しています。その中で私は令和5年度、製錬の際に出てくる排水の有害成分の低減化業務の一部を取り扱っておりました。

マテリアルバランス(令和5年度実績)

よくわかるDOWA https://hd.dowa.co.jp/ja/about.html
サステナビリティ・マネジメント https://www.dowa-csr.jp/sustainability
統合報告書 https://hd.dowa.co.jp/ja/ir/library/annual.html

企業・団体、業界を取り巻く環境またはSDGs活動について

 DOWAグループは、ビジョン(2030年のありたい姿)の実現に向けて、経済的価値の向上と社会的価値の向上を両立する施策を推進することにより、企業価値の向上と持続可能な社会の実現への貢献に取り組んでいます。令和5年度、私はDOWAグループの環境保全活動の一環として、小坂製錬の工場廃水から有害物質を無害化することの検討を行いました。実現性が低いという結論になり、その業務は現在別の人に引き継がれましたが、DOWAホールディングス全体でさまざまなアプローチを行い、DOWAグループが貢献すべき社会課題を解決しようと取り組んでいます。

DOWAグループの価値創造プロセス

DOWAグループの価値創造プロセス

DOWAの中期計画 https://hd.dowa.co.jp/ja/ir/strategy/plan.html

在学中の活動の思い出

 皆さん、三重大学には環境ISO学生委員会というものがあるのをご存知でしょうか。
「学生主体でISO14001認証取得を果たす」というスローガンの下で、「MIEキャンパス宣言」に基づき、大学側が組織したのが委員会の始まりで、今日に至ってはその枠に捉われず、学生の自由な発想で環境活動を推し進めている三重大学の団体です。
出典:三重大学環境ISO学生委員会Webサイトより作成 https://www.gecer.mie-u.ac.jp/student/committee/philosophy.html

 私は主に平成29年~平成30年に委員会に携わらせていただきました。活動の中で印象に残っているのは、イオンモール津南に「三重大学からのお知らせ」という掲示板を作成する活動です。そこで初めて企業の方がSDGsやESG活動に本気で取り組んでいることを知って、企業も地球環境を大切にする姿勢に感銘を受けました。委員会活動を通じて、社会活動を通して環境問題に貢献することへの考え方が広がった場面の一つでもあります。

在学生や本学を目指す高校生へのメッセージ

 大学では環境のことを意識した講義が多いと思いますが、企業もそれと同じくらい持続可能な環境づくりを意識して、営利活動を行っています。
 大学での研究や就職活動の際に、環境問題への貢献といったことを一度意識してみてください。興味を持って調べてみると、新しい発見や良いと感じる側面に気付くと思います。
 最後に、失敗することはいっぱいあると思いますが、失敗にへこたれず挑戦し続けることは大切です。何がダメだったのか考えて改善点を意識して、再挑戦をしてみてください。必ずどこかで成果は出てくると思います。頑張ってください。

小坂製錬 湿式工場にて(R6.7.10)

小坂製錬 湿式工場にて(R6.7.10)

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