2特集
2050カーボンニュートラルに向けた取組計画を策定
- 4 質の高い教育をみんなに
- 7 エネルギーをみんなに、そしてクリーンに
- 9 産業と技術革新の基盤をつくろう
- 11 住み続けられるまちづくりを
- 12 つくる責任つかう責任
- 13 気候変動に具体的な対策を
- 17 パートナーシップで目標を達成しよう
本学では「三重⼤学ビジョン2030」(令和4年度公表)や「環境・SDGs⽅針」(令和5年度改定)に、⼤学として、教育・研究・社会貢献・キャンパスにおけるカーボンニュートラルへの取り組みの基本⽅針を掲げ、それぞれカーボンニュートラルの実現に向けて取り組んできたところです。 それら基本⽅針に沿って、カーボンニュートラルの実現に向けて具体的に⾏動するため、「2050カーボンニュートラルに向けた取組計画」を策定しました。

カーボンニュートラルの実現に向けた取組
“キャンパスにおけるカーボンニュートラル”として、以下の取り組みを今後具体的に計画し、カーボンニュートラルを実現していきます。
- 再生可能エネルギーの導入検討
- 次世代スマートキャンパスの導入検討
水素燃料などを活用する高効率なコージェネレーションシステム
次世代型の風力発電・太陽光発電システム・蓄電池など
グリーン水素で発電可能なシステムの構築 - エネルギー転換計画
CO₂排出量が少ないエネルギーに転換
ガスやA重油などのエネルギーを電気に転換
ガスコージェネレーションシステムの一次エネルギーを水素などのカーボンフリーなエネルギーに転換 - 演習林において計上可能な炭素クレジットの推計
演習林のCO₂吸収量をクレジット化 - 三重大学キャンパス緑花計画
人と自然の調和・共生を目指し、地域に根ざした緑あふれる
環境先進大学としてのキャンパスづくりを推進



カーボンニュートラルの実現に向けた取組実績
<「省エネ型植物工場推進センター」が完成しました>
高野尾キャンパスは農産、畜産、加工の全てを同一敷地内で実施する全国的にも稀有な大学附属農場となっていますが、この農業現場にDXを導入し、農業データサイエンスを活用することで、農業における諸問題の解決策につながる研究を行っています。
本センターは、植物工場推進センター・植物工場・温室群で構成され、国立大学法人施設整備費補助金を活用し、植物工場推進センターには太陽光発電設備を設置するなど省エネ・創エネに配慮した“東海・北陸地区における大学施設で初めての『ZEB』建築物”となっています。本整備により、農作業ロボット、ドローン、各種センサなどから収集されたフードシステム全体にわたる多次元的なビッグデータをリアルタイムで制御・活用し、品質・収量ともに安定した農業技術の研究が可能となります。また、未来の農業の担い手育成のため、小学生から社会人を対象に農業DXを体験・学習する場としての活用も期待されています。
植物工場推進センター外部仕上り(R7.3.27)
植物工場推進センター屋根仕上り(R7.3.27)
<省エネ事業に対してJ-クレジット認証を受けました>
環境活動の一環として、省エネルギー設備の導入や森林経営などの取り組みによる温室効果ガス排出削減量や吸収量を“クレジット”として国が認定する「J-クレジット制度」を申請し、三重大学スマートキャンパス事業(※)における省エネルギー設備・再生可能エネルギー設備により削減できた計8年間分(2016年3月~2024年3月)のCO₂排出量14,010 t-CO₂に対して、Jークレジット認証を受けました。これは基準となる2013年度温室効果ガス排出量25,517 t-CO₂の約55%に相当します。

今後、2030年度までに2013年度を基準とする51%の温室効果ガスの削減、2050年度のカーボンニュートラルを達成するために、今回認証されたJ-クレジットについても次の省エネルギー事業への活用を検討しています。
※三重大学スマートキャンパス事業とは、地球温暖化対策と持続可能な社会の実現を目指し、既存の施設に先端設備や再生可能エネルギー設備を導入し、情報ネットワークを利用したエネルギーマネジメントシステムで最適運転を行うことにより温室効果ガス排出量削減に取り組む事業です。

