附属幼稚園の取り組み

  • 4 質の高い教育をみんなに
  • 12 つくる責任つかう責任

 附属幼稚園では、幼児期から身の回りの環境に興味や関心を持ち、自分からかかわりながら遊ぶことを通してものを大切に扱う、今あるものを工夫して使う、ものを使い切ることなどを経験し、環境教育につながっていく取り組みを行っています。
 身の回りのさまざまなものを使って夢中になって遊び、さまざまなことを感じ、気付き、試すことを繰り返すことを通して好奇心・探究心・思考力・表現力等が養われ、小学校以降の学習の土台となる力が育まれることが期待されます。

自分たちの生活や遊びに必要なものを作ろう~牛乳パックで椅子作り~

 附属幼稚園では、毎週金曜日に「あきばこ回収の日」として各家庭から空き箱や牛乳パック、空き容器、ラップの芯などを集めています。子供たちはそれぞれ「大きい箱」「小さい箱」「牛乳パック」「空き容器」「芯」と表示された箱の中に家庭から持ってきた空き箱などを入れていきます。これらは子供たちの制作材料として使われたり、虫かごとして使われたりするなど、さまざまな使い方をされています。
 令和5年度から始まった預かり保育の中でも空き箱を使った制作をすることがあります。そのような中、「自分たちの座る椅子が欲しい」と子供たちが言い始めました。牛乳パックをたくさん集め、牛乳パックで椅子を作ることを思いついた子供たちは「牛乳パックを集めています」「120個いります」「お家にある人は持ってきてください」というポスターを作り、昇降口などに掲示しました。ポスターを見たり、子供たちから話を聞いた保護者、子供たちによってたくさんの牛乳パックが集まり、椅子作りが始まりました。年長の子供たち中心に牛乳パック2個を組み合わせたものをたくさん作り、さらにそれを集めて布テープで固定していきました。教師にやり方を教えてもらい、慣れてくると自分たちでも教え合ったり、年下の友達に伝えたりして一緒に作る姿が見られました。また牛乳パックを押さえる役、くっつける役など、役割分担をしながら協力する姿も見られるようになりました。こうして出来上がった椅子は遊びの時だけでなく、預かり保育でのおやつの時間にも活用されています。子供たちの必要感から始まった「椅子作りプロジェクト」は子供たち自身が材料を集めたり、作ることに携わったりすることを通して、文字や数量への興味や関心、言葉で伝え合うこと、教え合うこと、友達と協力することにも発展していきました。牛乳パックはリサイクルにするだけでなく工夫次第で自分たちの生活がより豊かになるものへと生まれ変わることを子供たち自身が学ぶ良い機会となりました。

  • 牛乳パックの衝立(R7.7)

    牛乳パックの衝立(R7.7)

  • 出来上がった椅子(R7.7)

    出来上がった椅子(R7.7)

  • 完成した椅子に座る様子(R7.7)

    完成した椅子に座る様子(R7.7)

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