7環境関連の取り組みと評価
排水および水質
- 6 安全な水とトイレを世界中に
排水処理施設と規制値
本学にある2基の生活排水処理施設(上浜キャンパスの大学地区および附属病院地区)は水質汚濁防止法の規制対象である特定施設であり、濃度規制・総量規制を順守するために維持・管理しています。濃度規制の対象項目については毎月採水し検査機関により検査し、総量規制の対象項目については自動計測しています。
下表は、令和6年度の大学地区および附属病院地区の生活排水処理施設から排出している排水水質データです。大学地区および附属病院地区の排水水質は、全て規制値内に収めることができました。
生活排水処理施設のデータ(令和6年度実績)
| 項目 | 単位 | 大学地区実績 | 附属病院地区実績 | |||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 規制値 | 最大 | 最小 | 平均 | 規制値 | 最大 | 最小 | 平均 | |||
| 濃度規制 | pH | – | 5.8〜8.6 | 7.8 | 7.2 | 7.6 | 5.8〜8.6 | 7.6 | 7.4 | 7.5 |
| BOD生物化学的酸素要求量(Biochemical Oxygen Demand)を表す略語・数値。 水中の有機物が細菌などの好気性微生物によって分解されるとき消費される酸素量を表したもので、値が大きいほど汚染されている。 | mg/ L | 130(100)以下 | 5 | 不検出 | 1.5 | 130(100)以下 | 35 | 不検出 | 9.1 | |
| COD化学的酸素要求量(Chemical Oxygen Demand)を表す略語・数値。 水中の有機物を酸化剤で分解する際に消費される酸化剤の量を酸素量に換算したもの。 |
mg/ L | 130(100)以下 | 7 | 1 | 3.2 | 130(100)以下 | 14 | 6 | 8.7 | |
| SS浮遊物質(suspended solids)の略語で、水中に浮遊する粒径2㎜以下の不溶解性物質の総称。 | mg/ L | 130(100)以下 | 8 | 不検出 | 1.42 | 130(100)以下 | 18 | 1 | 5.8 | |
| 全窒素 | mg/ L | 120(60)以下 | 21 | 2.6 | 7 | 120(60)以下 | 15 | 3.9 | 8.0 | |
| 全リン | mg/ L | 16(8)以下 | 2.9 | 0.26 | 0.85 | 16(8)以下 | 3.8 | 0.34 | 1.0 | |
| 大腸菌群数 | 個/㎥ | (3000)以下 | 640 | 不検出 | 86 | (3000)以下 | 210 | 不検出 | 18.0 | |
| 総量規制 | COD | kg/日 | 52以下 | 12.8 | 0.01 | 2.7 | 30以下 | 5.4 | 0.52 | 3.5 |
| 全窒素 | kg/日 | 52以下 | 32 | 0.5 | 7 | 30以下 | 22 | 2.3 | 10.5 | |
| 全リン | kg/日 | 4.2以下 | 2.5 | 0.1 | 0.6 | 4以下 | 3.5 | 0.1 | 0.9 | |
※規制値欄の( )数値は、日間平均を表す
排水水質を規制値内に収めるには、生活排水処理施設の機能を維持・管理することが必要です。令和6年度には調整槽用のブロワーの整備とインバーター取り換えを行いました。ブロワーは、排水槽内の有機物を分解・浄化する微生物が活動しやすい環境をつくるため、インバーター制御により空気を送り込む役割をしています。

調整槽用ブロワー整備

調整槽用ブロワー用インバーター