4サステイナブル・スマートキャンパス
学生・教職員の環境活動の見える化「MIEUポイント」
- 12 つくる責任つかう責任
本学では、学生・教職員が学内で実施した環境・省エネ活動を「見える化」し、活動内容に応じたポイントを付与して獲得し貯めたポイントに応じて、希望する物品との交換できる仕組みを持ったMIEUポイントシステムを平成24年度から実施しています。
MIEUポイントの「MIE」は三重大学の「MIE」、「U」は「University」の意味と、「You」の意味「がんばる“あなた”」を表しています。
環境活動の主なもの
- 講義室・研究室・事務所の照明の消灯/エアコンの適正運用
- 海岸清掃活動への参加
- 環境講義の受講や学内環境内部監査 組織の環境管理に関する活動に関して、環境方針や環境目的などに合った活動をしているかどうかを、自ら確認する監査システムのこと。への参加
- 3R活動・緑化活動 など
これらの環境活動について、地球温暖化対策につながる活動には「削減したCO₂排出抑制量」を明示し貢献度も「見える化」しています。
令和3年度のMIEUポイントの実績
新型コロナウイルス感染症対策として、前期および後期とも学生への教育活動と研究活動は、オンライン授業と対面授業のハイブリッド方式で実施とし、キャンパス内への登校者数の規制を掛け、学生がキャンパス内に来る機会を減らしていました。
令和3年度と比較して令和2年度は、実習や研究以外の講義はオンライン授業が大半を占め、キャンパス内においての学生のエコ活動が少なくなり、必然的にMIEUポイントの活動も少なくなりましたが、令和3年度は約半数の学生がキャンパスに登校するハイブリッド講義であったことから、MIEUポイントに関連した活動も増えたという結果になりました。特に、新型コロナウイルス感染症対策として、1年間を通じて開口部を空け、室内空気の循環が必要となりましたが、これまで以上に空調温度の管理と空調設備のこまめな省エネルギー活動を実践する教職員が増えたことにより、省エネルギー活動に伴う電力削減量の効果が得られました。
- 小数点算定により図の数値と表の数値に誤差が生じています。
- 小数点算定により図の数値と表の数値に誤差が生じています。
- 小数点算定により図の数値と表の数値に誤差が生じています。
環境活動を1日した場合のMIEUポイント獲得の例(シミュレーション)
キャンパス内で学生が取り組むことができる環境活動として、「階段利用×2回」、「消灯」、「リサイクルトレーの弁当」、「古本の提供」を実施した場合を算定しました。
- エレベータの消費電力は、動力モーターの消費電力と移動階までの往復時間を30秒として想定し算定。※モーター(低格5.5kWh)×30秒 ≒ 45Wh/1回
- 教室(50名以下)は、教室面積100㎡の照明器具10セットを60分消灯すると想定し算定≒ 600Wh/1回
- 本学はガスコージェネレーションを使用しているのでCO₂排出係数は、代替値を元に算定
MIEUポイントとスマートキャンパスの取り組み調査に立命館大学理工学部の学生と教員が来校しました。
令和3年11月1日に大学間包括連携協定を締結している立命館大学の理工学部の学生が、本学スマートキャンパス事業に関する調査演習のため来訪しました。
本学のスマートキャンパス事業の設備などのハード面と、学生・教職員が参加し取り組むMIEUポイントなどのソフト面に関して本学の担当が説明し、立命館大学の学生がディスカッション形式の調査を行い、ガスコージェネレーション 熱と電力を効率よく供給するシステムのこと。本学では、発電時の排熱を附属病院の給湯や冷暖房などに利用している。・風力発電設備の現地調査を行いました。
MIEUポイントシステムの調査として、東京ガス株式会社からオンライン調査と意見交換を行いました。
東京ガスの顧客である学校など教育機関に対して、生徒や学生が取り組むエコ活動としてMIEUポイント活動を紹介できるかという調査目的で問い合わせいただき、令和4年4月19日13時30分から約1時間、東京ガス株式会社ソリューション共創部と私学担当部門の4名とオンライン会議システムを活用し、MIEUポイントの仕組みについて調査をしていただきました。
オンライン会議参加者
東京ガス株式会社の出席:4名(ソリューション共創部、私学担当部門)
本学出席:1名(環境アドバイザー)
開催時間:13時30分~14時30分
※質問事項と回答について、一部抜粋して掲載をします。
三重大学の学生と教職員の環境活動をより誘発するために、平成23年度から検討を始め、平成24年度から学生・教職員個人が自主的に行った省エネ活動や3R活動などの環境活動の見える化をする「MIEUポイント」の仕組みを構築し運用をしています。
MIEUポイントは、省エネ活動や3R活動など環境活動に応じたポイントを付与し、獲得ポイントによって、大学生活で必要な物品(原則、環境に配慮した製品)と交換することができる仕組みです。
運用開始時、教員と環境アドバイザーの5名ほどにより制度設計を行いました。教員は、学内のエコ活動、省エネ活動の想定と効果を検討し、環境アドバイザーは、CO₂排出削減の効果などの算定を担当しました。
補助金はありません。
最初は大学生協からの寄付です。この寄付は、三重大学が大学生協と連携し、平成20年1月1日(平成19年度)からレジ袋削減に取り組み、1年目(平成20年度)で96%以上、現状は、ほぼ100%のレジ袋削減した効果として、「大学のマイバッグの制作と、あわせてMIEUポイントの原資(商品購入の原資)として使用しています。現在は、地元の企業から学内の学生に企業PRを兼ねるように、商品の提供や、販売促進商品を提供してもらって運営をしています。
ポイントに関して有効期限は設定していませんが、ポイントの付与と交換に使用する専用Webは学籍番号、職員番号を紐づけているため、卒業および退職時に、ポイントは失効します。
これまで、数校から調査があり、同様または類似のポイント制度の実施検討をしたいとの希望を伺い、情報を開示していますが、現状では、実施につながったという報告はありません。
コロナ禍で、学内の入校と活動の規制をしていた2年間は、積極的な活動の呼び掛けを控えていました。理由は、MIEUポイントは、学内の活動および大学が認めた学外の活動としているため、入校規制をしている現状は、活動は控えているためです。コロナ禍前は、年間の新規登録者150名ほどで、約半数が学生、残り半数は教職員でしたが、現在の登録者(利用者)数は、600名ほどとなっています。利用率は、最大で12.7%を超えていましたが、コロナ禍での減少と卒業生による自然減少があり、現在は、7%となっています。
企業の協賛品に関しては、利用者はよりインセンティブとして考え、積極的な省エネ活動を実施できているので、反応はよいです。
協賛企業を募集して、その商品などを提供していただくという連携はとっています。