三重大学 環境・SDGs報告書2021

SUSTAINABLE DEVELOPMENT GOALS

三重大学・中部電力株式会社共同研究「エネルギー環境教育〜カーボンニュートラル社会構築のためのSDGs-ESD連携による次世代育成」の成果発表を行いました。

  • 4 質の高い教育をみんなに
  • 17 パートナーシップで目標を達成しよう

 2021年2月5日に、川越電力館テラ46において、三重大学・中部電力㈱共同研究「エネルギー環境教育〜カーボンニュートラル社会構築のためのSDGs-ESD連携による次世代育成」の成果報告会および懇談会を行いました。

 研究代表者である朴 恵淑特任教授により、三重大学生・大学院生・留学生を対象とした、エネルギー環境教育に関するアンケート調査および再生可能エネルギー研究を行い、国連持続可能な開発目標(SDGs)とユネスコ持続可能な開発のため教育(ESD)との戦略的連携を図り、持続可能な三重創生に担い手となる世界へ通用するグローカル環境人材育成について成果報告が行われました。

 ユネスコが2005年から推進している、持続可能な開発のための教育(ESD)において「エネルギー環境教育」は、ESDの8分野のうち、エネルギー学習および気候変動(地球温暖化)の2分野を占めるほど重要視されています。また、2015年9月の国連サミットにおいて採択され、2030年までに全世界が取り組むべく大命題である、持続可能な開発目標(SDGs)の17の目標のうち、目標4「質の高い教育をみんなに」、目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」、目標13「気候変動に具体的な対策を」、目標17 「パートナーシップで目標を達成しよう」の目標達成に寄与できることから、本研究は、SDGs-ESDの達成のために大変重要なテーマとなります。特に、今世紀最大の環境問題である、気候変動(地球温暖化防止)対策のマイル・ストーンとなる、2016年12月のフランスパリで採択された「パリ協定書」の履行のために、日本は、2030年にCO2 -26% 削減(2013年度比)を表明していたが、2021年には、さらなる削減目標として2030年にCO2 -46% 削減、2050年までの脱炭素・カーボンニュートラル社会に向けて、実質上ゼロエミッションを掲げています。一次エネルギー自給率がわずか6% の日本において、2030年に二酸化炭素 -46% 削減には、民生部門の-66% 以上の削減が前提となっており、ライフスタイルの抜本的改革が必要不可欠であることから、次世代を担う若者を対象とする「エネルギー環境教育」は、地球温暖化対策の緩和・適応の両輪において最も重要なテーマとなることを指摘しました。

 続いて、城田幸政川越町長と朴 恵淑特任教授、三重大学生、大学院生、留学生との「エネルギー環境教育;持続可能なエネルギーのまち(川越)創生」懇談会を行いました。川越町は、2021年5月に町制60年となる、三重県で2番目に面積の小さな町であるが、中部電力㈱において、三重県最大の川越火力発電所およびメガソーラー発電による、三重県を代表するエネルギーのまちであることから、子供へのエネルギー環境教育に力点を置くまちであります。特に、コロナ禍の中、ポストコロナ時代を見据えて、タブレット型端末などの情報機器や校内無線LANの積極的な導入などICT環境整備を進める一方で、児童や生徒への読書支援など手厚い子育て支援、雇用の創出による若者の川越町への定着が増えていることを踏まえ、持続可能なエネルギーのまち川越創生について、城田政幸町長と三重大学生、留学生との活発な意見交換が行われました。

 最後に、2021年10月31日から11月12日にイギリス・グラスゴーで開催される、国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)に、三重大学から朴 恵淑特任教授と大学院生・留学生の5人が参加する予定であることを表明しました。COP26において、三重大学の脱炭素・カーボンニュートラルキャンパス構築に向けた環境・SDGsのトップランナーを目指す三重大学の戦略的取り組みを国内外へアピールするのと同時に、三重大学・中部電力㈱との共同研究の「環境教育〜SDGs-ESD連携による次世代育成の戦略的推進」について積極的にアピールする計画であることが言及されました。

川越電力館テラ46 (2021.2.5.)

中部電力㈱業務・広報・地域共生本部
篠田芳範環境グループ長 (2021.2.5.)

2021年度三重大学・中部電力㈱
共同研究「エネルギー環境教育〜カーボンニュートラル社会構築のためのSDGs-ESD連携による次世代育成」成果報告会
(2021.2.5.)

「エネルギー環境教育〜持続可能なエネルギーのまち(川越)創生」懇談会
城田幸政川越町長・朴 恵淑三重大学特任教授・三重大学生・大学院生・留学生 (2021.2.5.)

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