5環境教育
国際環境教育センター開講科目
- 4 質の高い教育をみんなに
2019年の第40回ユネスコ総会で採択された「持続可能な開発のための教育:SDGs実現に向けて(ESD for 2030)」の中で示されているように,ESDは,2030年までの国際目標であるSDGsを達成するための大きな推進力になると考えられています。本学は,教養・専門教育においてESDに関する多くの科目を開講し,環境・経済・社会の持続的な発展のために知識を深め、人類共存の価値観を共有し、行動する担い手を育む教育を行っています。
本学の国際環境教育研究センターにおいても,教養教育カリキュラムの中で4つのESD関連科目を開講しています(表1)。これらの科目は,本学の教養教育のカリキュラムに位置付けられており,センターに所属する教員や、各学部から選出されたセンター員が担当します。
表1.三重大学国際環境教育研究センター開講の環境教育関連科目
2020年度は,コロナ禍のために,インターンシップを含む「現代社会理解実践」は開講できず,また他の科目についてもオンライン開講となったことで,授業内容のうち実習的な部分は一部取りやめになりました。
しかし,このような状況は,ネガティブな影響だけをもたらしたわけではなく,ICTの駆使も含め,それぞれの授業の今後のありかた,ひいては国際環境教育研究センターの環境教育のありかたを見直す契機ともなりました。現在、国際環境教育研究センターでは,開講科目の設置数や内容などの見直しに取り組んでいます。
例えば,現在の開講科目は,主に環境マネジメントシステムに関係する4科目のみですが,センターとしては,学生たちには環境・SDGsに関する分野についてより広く学んで欲しいと考えています。限られた人数のセンター員が開講科目を増やすことは難しくても,上述の通り,本学では,教養・専門教育の中で,ESDに関連のある授業が多数開講されています。それらの担当教員と連携し,ESD関連授業を分野別にリスト化してセンター関連科目として学生に提示することができないかと検討しています。
次の項では,試行的にセンター関連科目とした,2021年度開講の「環境学A(授業テーマ:SDGs先進三重大学)」について紹介します。