7環境関連の取り組みと評価
三重大学のリスクマネジメント
- 3 すべての人に健康と福祉を
- 4 質の高い教育をみんなに
本年の環境・SDGs報告書にはリスクとして,令和2年度は「新型コロナウイルス感染症対策」を主眼に置いたリスクマネジメントの実施について紹介します。
本学には,学長が委員長を務める三重大学危機管理委員会を,平成16年度から三重大学危機管理委員会規程を策定し設置運用をしています。
危機管理委員会は,本学におけるさまざまな危機に対して,危機発生の未然防止対策および危機発生時の対応等に関する基本的な危機管理体制について整備または措置を行うために設置されています。
任務は次の3つがあります。
- 危機発生の未然防止対策
- 危機発生時における対応策
- その他危機管理に関する事項
これらの任務から令和2年度には三重大学危機管理委員会が,「三重大学の教育・研究における担当教員・学生のための新型コロナ感染予防基本マニュアル」を作成し,Webを介して学生と教員に周知し行動を促しています。
「三重大学の教育・研究における担当教員・学生のための新型コロナ感染予防基本マニュアル」は,三重大学の担当教員・学生が学内・学外における教育・研究活動において留意すべき感染予防対策をまとめています。(感染予防対策の基本をまとめ,それぞれの状況の特殊性に応じた感染予防策を加え,活動の実態に沿ったマニュアルを部署や団体ごとに作成するように指示も含めています)
項目を抜粋して紹介すると
- 1. 学内・学外での活動が必要な教育・研究の計画について
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- 同時に活動する人数をできるだけ減らす努力をする。
例えば,同じ内容を複数回に分けて行う,対象をより制限するなど。 - 必須内容を吟味し,必要な活動に限って行う。
活動にどうしても必要なディスカッションや抄読会などは,なるべく少ない人数で行い,できるだけ短時間で効果的に行えるように準備する。 - 室内では,互いの距離が 1m 以上になるように配置を考える。
- 使用できるトイレや洗面所を予め決めておく。
- 食事や休憩は,同時に同じ場所にいる人数をなるべく少なくするため,交代で取れるように予め場所や時間を考えておく。
- 同時に活動する人数をできるだけ減らす努力をする。
- 2. 活動前の健康・行動歴チェック
- 活動に参加する担当教職員,学生・研究員などは,参加 14 日前からの体温,体調および行動歴を記録する。
- 3. 活動開始にあたっての注意
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担当教職員あるいは研究グループの代表教員は,
- 当日 37.5℃以上の発熱者,または体調不良を訴える者は入室させない。
- 研究室・実験室などへ入室するときには,70%アルコールなどで手指を消毒する。
- マスクを着用させる。
- 実験器具や計測機械を使用する場合は,使い捨ての手袋を使用させる。
- 可能であれば靴を履き替えさせる。
- 活動者の位置が 1m 以上離れるように配置を指示する。
- 活動者の配置を追跡できるようにするため,講義などで座席に貼られた QRコードがある場合は登録システムを利用するなどして配置記録を残すように指示する(あらかじめ座席が指定されている場合には不要)。
- 4. 活動前の注意
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担当教職員あるいは研究グループの代表教員,および学生は,
- 使用する机,椅子,マイクなどを消毒用スプレーとペーパータオル等を使って清拭・消毒する。許可申請者が清拭・消毒を確認する。
- ドアノブなど多くの人が触る部分は特に注意して清拭・消毒する。
- 実験器具や測定機器の手が触れる場所も特に注意して清拭・消毒する。
- 5. 活動中の注意
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学生,担当教職員あるいは研究グループの代表教員は,
- 活動中は不必要な会話を控える。
- 会話は 1m 以上離れて行う。ディスカッションや抄読会,食事や休憩などでも同様の注意をする。
- 窓は可能な限り少しでも開け,常時換気させるのが望ましい。
- 1時間に 10 分程度は大きく窓を開けて換気する。
- ドラフトチャンバーなどがあれば,それを利用した排気も考慮する。
- トイレや洗面は決められた場所を使用し,それ以外の使用は禁止する。
- トイレや休憩後に再入室する際には手指の消毒や新しい手袋の使用など,最初の入室時と同じように行う。
- 食事や休憩は決められた場所で,交代で取るようにする。
- 6. 活動後の注意
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学生,担当教職員あるいは研究グループの代表教員は,
- ドアノブなど多くの人が触る部分は,必ず清拭・消毒する。許可申請者が清拭・消毒を確認する。
- 使用した机,椅子,マイクなどを消毒用スプレーとペーパータオル等を使って清拭・消毒する。
- 実験器具や測定機器の手が触れる場所も清拭・消毒する。
- ゴミは,種別にまとめ,さらに大きなビニール袋に入れて密閉し,室外に出す。
(2)および(3)は,可能な限り行う。
担当教職員は,本項の(1)から(4)までを全て行ったのち,同じ教室等を使用する次の活動担当教職員に確実に消毒済の引き継ぎ連絡がなされた場合は,次の活動前の清拭・消毒は省略できる。確実な連絡がなされない場合は,次の活動前にも清拭・消毒を行う。 - 7. その他
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学生,担当教職員あるいは研究グループの代表教員は,
- 実習や実験の内容によっては,各自でさらに必要な予防策を講じる。
- 実習や実験以外の生活においても,厚生労働省の提唱する「新しい生活様式」や三重県の提唱する「新型コロナウイルス感染症拡大防止に向けた 『三重県行動指針』 」を遵守し,感染拡大が起きないように努める。
- 今後の状況の変化により,マニュアルの改変が行われることがある。
本学では,リスクを自然災害のみではなく,本学におけるさまざまな危機に関して,リスクを把握し,危機発生の未然防止対策と,危機発生時における対応策に取り組んでいます。