第三者評価 中部電力株式会社

 本学は毎年度,企業や近隣大学の関係する方々を三重大学にお招きし,互いの環境報告書や CSRレポートCSR(Corporate Social Responsibility)とは,企業の社会的責任のことを指します。
企業を大学に置き換えると,USR(University Social Responsibility)となり,大学の社会的責任となります。一般には,組織の称号が変わるため,SR(Social Responsibility)として国際規格(ISO26000:組織の社会的責任に関して検討しているガイドライン規格)も発行されています。
この社会的責任が果たせているかを組織が開示するために作成するレポートをCSRレポートと表しています。
などの内容を紹介してそれらに関する意見公交換を行ってまいりました。しかしながら,本年度は新型コロナウイルスの感染拡大を防止する観点からそれらの会合の開催を見送り,オフラインのピアレビューによって相互の報告書などを評価することと致しました。

 以下に各レビュアーの皆さまから頂いたご意見を記載致します。

中部電力株式会社 経営戦略本部 CSR・経営統括グループ長 加藤 隆之氏

全般事項

・各ページにちりばめられた具体的に定義づけられたSDGsマークの掲載が,SDGsに対する意識の高さを表していて素晴らしいと思います。

・新型コロナウイルス感染拡大防止のための行事の中止の事実が随所にしっかりと掲載されており,報告書全体の信頼度を高めていると思います。

・環境報告書全体として,他大学にない取り組みであり,非常に素晴らしいと感じます。

・昨年に継続して,SDGsと各取り組みの関連が示され,また検索もしやすく,大変見やすく探しやすいWeb版報告書になっているかと思います。

・各コンテンツにおいて,ある項目を読んだあと次項目へ移るために再度ページ上部まで戻る必要がありました。各コンテンツの最下段に「次項目へ」のクリックボタンがあると閲覧者はスムーズに閲覧できるかと思います。

個別事項

大学の概要(環境報告書の方針)

・報告書のターゲットを明確にするだけでなく,10年先を見据えてWeb版のスタンダードとなることを目的としているコンセプトが素晴らしいと思います。

特集(特集1 トピックス)

・「Times Higher Education大学インパクトランキング2020」のSDG4(質の高い教育をみんなに)国内ランク1位タイ獲得,おめでとうございます。教育事業として大変栄誉あることと存じます。様々な環境への取り組みにおける教育が評価されてのことだと感じます。

特集(特集2 環境座談会)

・コロナの環境下におけるご苦労が伝わります。
非常に多くの意見交換がなされていますが,サマリーがあるとよいかと思いました。

特集(特集3 環境関連受賞)

・「エコマークアワード2019優秀賞」受賞おめでとうございます。特に評価ポイントとなった「MIEUポイントの運用」について,昨年度に掲載のありましたイメージ画像(パンフレット画像の一部)を本ページにも掲載いただけると,評価につながった具体性がより訴求できると思います。

学生委員会(環境ISO学生委員会の活動)

・環境ISO学生委員会の令和元年度カレンダーが色彩に富んでいて,たくさんの参加者の様子がわかって見やすく印象的でした。

学生委員会(3R活動)

・学内のレジ袋は99.9%削減,相当な改善と感じました。本件は文字情報だけでなく,簡単なグラフも示すことで,直感的に改善度合いを訴求できるかと思います。

学生委員会(地域連携活動)

・町屋海岸清掃について,令和元年度はコロナの影響もあり参加人数は減ったと存じますが,ごみ回収量は増えており,効果的に実施されたものと推察します。何か新たな手法など取り入れたのでしょうか。

スマキャン(省エネピクトグラムのデザイン公募)

・省エネピクトグラムデザインの公募という身近な事柄を用いた紹介で,大学と学生教職員が省エネに一丸となって取り組んでいることが理解できました。御校を志望する高校生にも,その姿勢が伝わるものと思います。

環境教育(環境報告書2019Web版のLCA)

・報告書のWeb化による環境影響測定を定量的に分析され,大変興味深い内容でした。また,環境側面のみならず,伝える機能としての報告書の検証必要性も提言され,今後の検証も期待しております。

環境コミュニケーション(ごみ箱リペア)

・リペアされたごみ箱のカラフルな色どりは,見た目もよく,利用者も気持ちよく利用できるように感じました。一方で,分別率が向上したとありましたが,どの程度上がったかの記載もあるとよいと思いました。

環境コミュニケーション(部・サークル活動①)

・ESD-SDGsの達成に取り組むクラブがあることを知り驚きました。学生の頃から取り組むことで,社会に出てからも企業や地域等での活動につなげていけるのではないかと感じました。

環境取組評価(キャンパスクリーン作戦)

・昨年度はコロナ影響により実施回数が減少したとのことですが,1,000名を超える学生の方々が参加されているとのことで,環境への意識の高さがうかがえ,とても好感を持ちました。

環境取組評価(三重大学演習林の取り組み)

・演習林の位置がわかる地図の掲載があるとなおよいと思います。

環境取組評価(環境会計)

・地下水供給プラントによる水道料金の削減額を省エネ機器更新費用に充当する点が素晴らしいと思います。本事業はいつ頃から取り組まれていますか?

マネジメントシステム(環境内部監査)

・環境内部監査員の総数や教職員に占める割合がとても高く,学内で活発な活動をされていることが推察されます。

マネジメントシステム(環境目標の達成状況)

・環境研究の達成度合いがH27より年々低下している理由は何でしょうか。

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