環境マネジメントシステム(ISO14001)の更新審査

環境マネジメントシステム(ISO14001)の更新審査

令和元年9月2日(月)から4日(水)の3日間,本学が運用している環境マネジメントシステム ISO14001規格では,「組織のマネジメントシステムの一部で,環境方針を策定し,実施し,環境側面を管理するために用いられるもの」と定義されている。が,ISO14001 環境に関する国際規格の一つ。
国際規格(ISO:International Organization for Standardization)として1996年にISO14001規格が制定され,日本でもJIS Q14001として国内規格に採択された。2015年9月に改訂され,認証を維持するためには,3年以内に改訂された規格での認証を受ける必要がある。
の2015年版の規格要求事項に適合しながら自ら定めた取り決めに従い有効に運用されているか,組織の方針・目標を達成する能力を有しているかを確認するため更新審査が行われました。
(参考:http://www.gecer.mie-u.ac.jp/news/iso14001-5.html)

更新審査日時 令和元年9月2日(月)~4日(水)
審査登録範囲 上浜キャンパス(附属病院を除く)における教育,研究および社会貢献活動業務運営
審査機関 SGSジャパン株式会社
審査目的 以下についてマネジメントシステムの適合を確認
  • 適用される法令,規制および契約上の要求事項を満たすことを確実にする能力
  • 組織が特定した目的を達成することを合理的に期待できることを確実にするための有効性および,該当する場合,潜在的な改善の領域を特定すること
  • 学長インタビュー(R1.9.4)

更新審査の結果

 更新審査の結果では,環境マネジメントシステム展開などが有効に働いていることを確認され認証登録が継続されました。審査の総合的所見では「不適合は発見されなかった」と評価コメントがありました。

  • 産業廃棄物置場の確認

観察事項

 更新審査の結果に関して,不適合はありませんでしたが,次の観察事項がありました。
 ※観察事項:是正につながる事項としてあげられ,推奨事項のことを言うが是正義務はない項目です。

観察事項・改善の機会

1.順守評価(9.1.2)
「施設部が管理している生活排水処理施設において,次亜塩素酸ナトリウム(フリージア)が使用されていましたが,そのSDS(安全データシート)は施設部に保管されていました。使用する場所にも設置されることが望まれます」と提案がありました。
  • 現場審査,生活排水処理施設の確認

2.順守評価(9.1.2)
「教養教育院チームおよび教育学部において,実験で使用する薬品(硫酸および水酸化ナトリウム)は,施錠された薬品庫に保管されておりましたが,毒物および劇物受払簿に数量を記載する際に計測するはかり・電子はかりの定期検査(校正)が2年に1回実施されていることを明確にすることについて改善されることが望まれます」と提案がありました。

Good point

肯定的観察事項(良かった点)

1.(大学全体)
「日頃の環境活動が評価され,環境コミュニケーション大賞6年連続10回受賞という快挙を遂げられていることを含め,環境ISO学生委員会に対し,環境保全功労者等環境大臣表彰を全国の大学として唯一受賞されていました。このことは,高く評価できます」と評価されました。
  • 現場審査,環境ISO学生委員会の監査

2.(地域イノベーション学研究科,生物資源学部)
「地域イノベーション学研究科,および生物資源学部の審査の中で,卒業生の方々が,酵母菌の研究から世界ビールコンペティションを連続受賞している地ビールを誕生させていること,農業栽培技術と地域で使用されていない廃熱をエネルギーとして使用し,付加価値の高いおいしいトマトなどを生産し,過疎化の中で就労の機会をもたらし,地域活性化をもたらしている実例を見せて頂きました。大学での研究と地域での活動が結びついて,イノベーション・地域活性化を実現していることは,高く評価できます」と評価されました。
  • 生物資源学部の監査

    生物資源学部の監査

3.(大学全体)
「各チームにおいて,新たな取り組みとして,会議の際に使用する資料および契約などパソコン(タブレット端末)目標である紙の使用量削減を図られており,今後,その効果が期待できます」と評価されました。
4.(施設部)
「施設部における今回の審査における資料(世界に誇れる環境先進大学を目指して「三重大学施設部における環境に関する取り組みについて」)は,省エネルギーの中長期計画,エネルギー使用量(電気・ガス・A重油):H27~H30 までの年間使用量(原油換算)・前年度比・年間平均気温,H30年度部局別光熱費などを自部署の環境レポートのようにまとめられ,とても分かりやすい資料で評価に値します」と評価されました。
5.(大学全体)
「平成31年4月イギリスの高等教育専門誌「Times Higher Education(THE)」により,「THE 大学インパクトランキング2019」のSDG12(つくる責任つかう責任)において,国内1位,世界で31位にランクインされたことは,持続可能な開発目標の枠組みを通して大学の社会貢献度が高く評価されたものとして特筆に値します」と評価されました。
6.(地域イノベーション推進機構・オープンイノベーション施設)
地域イノベーション推進機構・オープンイノベーション施設において,薬品庫を確認していた時,緊急事態にそなえて,薬品庫をL型金具で固定され,その中に保管してある薬品のビンもマグネットで固定されていたことは,2重に配慮されており特筆に値します」と評価されました。

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