8環境関連の取り組みと評価
環境負荷
- 6 安全な水とトイレを世界中に
- 7 エネルギーをみんなに、そしてクリーンに
- 11 住み続けられるまちづくりを
- 12 つくる責任つかう責任
上浜キャンパス総エネルギー投入量
令和元年度のエネルギー総使用量は,原油換算量で平成30年度と比較して8.6%減少しました。
本学は,法人の目指す到達地点として「平成28年度からの6年間で基準年度(平成27年度)と比較してエネルギー使用量を6%削減させる」といった目標を自らに課しております。しかしながら,平成30年度までの3年間でのこした実績としてはあまり捗々しいものではありませんでした。そうした中で令和元年度にこの数値が著しく進捗した要因には,省エネ積立金制度によって得られた資金を用いて契約したESCO事業省エネルギーのさまざまな施策・設備・維持・管理などのサービスを提供する事業の総称で,エナジー・サービス・カンパニーの略称。
ESCO事業者が施設の省エネ改修の費用を負担する代わりに,一定期間,改修で浮いた光熱費から経費と報酬を受け取る方式が主流で,施設保有者にとっては,改修のための費用を工面せずに省エネ設備に切替えられるメリットがある。によるところが大きかったものかと分析しています。
大幅なエネルギー使用量の削減に与したESCO事業で行った運用改善の内訳(抄)は以下のとおりです。
- 病院における空調設備の熱源リアルタイム最適化制御(複数の熱源の最適運転)
- CGS排熱回収ポンプのインバータ調整
- 熱源台数制御の運転順序調整
- 外調機の運転スケジュール調整
- 吹出温度設定の見直し
その他のエネルギー使用量削減計画
- 新規設備機器導入時における高水準の省エネ設備の選択
- 屋上緑化,壁面緑化および緑のカーテンの実施による空調負荷の低減(建物温度上昇の抑制)
- 事務室などの昼休み一斉消灯
- クールビズ・ウォームビス期間の延長
- 夏期一斉休業の実施
- 省エネ法に基づく定期報告書と数値を合わせています。
- CO2排出量 スコープ 温室効果ガス(GHG)排出量の算定範囲別(1,2,3)に定めた表記方法。
スコープ1:直接排出(ガスなど事業エリア内での排出)
スコープ2:間接排出(購入電力などによる排出)
スコープ3:その他の輩出(調達,輸送,廃棄などの事業エリア外での排出)
なお,本報告書ではスコープ3は表記していない。 1(42,316 t),スコープ2(10,781 t)
スコープ1には,公用車の燃料(ガソリン7.8 kL・軽油5.2 kL)および練習船の燃料(A重油115kL)によるCO2排出量を含んでいます。
月別エネルギー使用量
下のグラフは上浜キャンパスの総エネルギー(電気・ガス・重油)使用量を原油換算し,各月の使用量として示したもので,本学がエネルギー管理を行う際の基礎資料として使用しています。
令和元年度におけるアニュアルの推移をみてみると,9月の残暑による一時的なエネルギー使用量の高まりが認められるものの,総体的にはESCO事業による省エネチューニング 空調機の温湿度条件の緩和,除湿・再熱制御システムの運用見直し,およびボイラー,冷凍機などの熱源運転方法の調整などにより,室内の快適性を損なわずに省エネ化を図る手法。 や外灯のLED化が奏功している様子が確認できます。
上浜キャンパス水資源投入量
令和元年度は,前年度に比べて水資源投入量が約3.7%減少しました。過去5年間を見ると,水資源投入量は平成29年度より減少傾向にあります。上浜キャンパスの給水配管は老朽化により度々漏水が発生していましたが,平成29年度にキャンパス北側,令和元年度にキャンパス南側の給水配管の更新工事を進めてきた効果であると考えられます。また,令和2年度にも令和元年度工事の効果によりさらなる水資源投入量の減少が見込まれます。
上浜キャンパス廃棄物総排出量
- 実験廃液は除く
- 可燃物: 一般可燃物(燃えるごみ)
- 不燃物: ビン,缶,ペットボトル
- 古紙類: 新聞,雑誌,段ボール,機密書類,シュレッダー紙
- 医療用廃棄物: 感染性廃棄物
令和元年度の総廃棄物量は前年度とほぼ同程度となっています。このことにより,当該年度も例年と同様に正しく(3Rの意識が涵養された)環境活動が実施されたものと考察しています。
廃棄物処分場の確認
「三重県産業廃棄物の適正な処理の推進に関する条例」の規定に基づき,廃棄物の処理を委託した先の施設を往訪して保管および処分の状況などについて確認しています。
令和元年度には,水銀,薬品,廃プラ・混合廃棄物,感染性廃棄物のそれぞれについて現地を確認致しました。
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乾電池選別場(R1.8.29)
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ガラス選別(R1.8.29)
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無機廃液投入口(R1.10.10)
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プラ破砕機およびガラス破砕機(R1.10.10)
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廃プラ・混合廃棄物の分別保管(R1.11.20)
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圧縮梱包機(R1.11.20)
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焼却施設(R1.11.20)
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焼却炉(R1.11.20)
廃棄物の現状と対策
1.環境マネジメントシステム ISO14001規格では,「組織のマネジメントシステムの一部で,環境方針を策定し,実施し,環境側面を管理するために用いられるもの」と定義されている。の運用において以下のような紙の減量対策を行っています。
- 学内会議の資料の電子媒体化
- 不要書類の裏面活用
- 学内通知文書の電子メール化
- 各種資料の電子化と共通サーバーへの保管
- 印刷物の両面化
2.廃棄物のうち,リサイクル可能なペットボトル・カン類・ビン類は分別収集し,資源化し売り払いしています。
3.エコステーションを設置し,牛乳パック・インクカートリッジ・エコキャップペットボトルのキャップのこと。
環境ISO学生委員会では,その売却利益をもとに発展途上国の子ども向けワクチンを送る支援活動を目的に回収し,市内の業者へ譲渡している。を回収して資源化しています。また,古紙回収コンテナを学内3ヵ所に設置し,回収した古紙は専門業者に委託処理してトイレットペーパーとして学内に還元されています。
4.全学生にエコバッグを配付し,レジ袋の削減(学内外のごみ減量)に努めています。