環境・SDGs座談会2023(地域とともに未来を拓く学生へのメッセージ)

  • 7 エネルギーをみんなに、そしてクリーンに
  • 8 働きがいも経済成長も
  • 16 平和と公正をすべての人に
金子

今日は、地域とともに未来を拓く学生へのメッセージとして、ダイバーシティ&インクルージョンの視点から、カーボンニュートラル社会の実現に向けて議論させていただきました。まず、大学から学生さんへのメッセージ、それから企業の方から学生さんへのメッセージ。最後、学生から感想などをもらいたいと思います。そして伊藤 正明学長にも学生へのメッセージをいただきたいと思います。今日は留学生も参加し、さまざまな議論が行われました。今後は、本学基本理念の世界から三重へ、世界から三重へのように、三重の地域だけでなく、国際的な視野を持っていただければと思っています。今日の環境・SDGs座談会2023での教訓から、国際的な視点がますます重要だと感じました。本学では、留学生とのコミュニケーションを深め、相互理解を促進するために積極的な取り組みを行い、学生が海外での経験を積むことによって、学生はより高い視点で物事を捉える力を養い、成長することができるということを私から学生へのメッセージとして送りたいと思います。それでは企業の皆さまから地域とともに未来を拓く学生さんにメッセージをお願いします。速水支社長からよろしくお願い致します。

速水

中部電力グループやエネルギー関連企業は、地域の発展と住民の経済的な活性化や生活品質向上とともに成長する存在だと考えています。現在、各地域は多様な価値観を持ち、地域主導で自立的に進んでいくことが求められています。これが日本の社会が進む方向だと考えています。従って、特に三重大学で学んでいる皆さんは、地域の特色や地域への貢献を意識しながら学び続けることが大切だと思います。地域や全国の課題を解決するためには、カーボンニュートラルや国際的な動向を無視することはできません。多くの人が、自身の志望や価値観がこれらの要素と密接に関連していることを実感していると思います。ローカルの特徴を活かし課題を解決する際にも、グローバルな知識と影響力を持つことが重要であり、それを育てるべきだと考えています。そういう意味でグローバルな関心を持ち、地域の課題に対処する能力が備わるよう努力していく人材になることを願っています。私たちも同じ志を持ち、成長し、皆さんと協力して、三重の地域で頑張りたいと思います。今後も皆さんとのつながりを築ければ嬉しく思います。どうぞよろしくお願いします。

金子

続きまして竹林社長お願いします。

竹林

現在、主な仕事として、フォルクスワーゲンとポルシェも販売しています。ドイツの企業との取引が多く、非常に学びが多いです。平成28年から水素ステーションの事業を開始し、水素に大きな可能性を感じています。EVが主流となっている現在でも、日本が水素エネルギーに取り組んでいることを考えると、水素に対する取り組みはまだまだ続ける価値があります。そして今年、新たにドローンの会社を立ち上げました。これはカーボンニュートラルとは直接関係はありませんが、ドローンは電力を使用して動作し、危険な作業を代替でき、作業時間とコストを削減できるため、有望な分野です。三重県での仕事において、三重県の発展と住民の利益を第一に考え、地域の発展に貢献したいという使命があります。三重県を拠点としながら県外での経験から得たメリットや利益を、最終的には三重県に還元できたらよいと考えています。三重県出身の方であれば、三重県での仕事において地域への貢献と役立ち方を考えることがモチベーション向上につながると思います。県外の方でそこに戻る方もいれば、三重県から大都市に出て経験を積みたいと考える方もいます。これらの選択は経験を豊かにする面でもよいと思います。先ほど福岡出身と話しましたが、高校まで福岡に住んでいて、その後東京に移りました。就職先も東京だったため約10年間東京にいました。転勤で三重に移り、その後三重トヨタ自動車株式会社に入社し、三重での生活を続けています。さまざまな経験が非常に有益だと感じています。これからは自ら考えて課題解決し、課題解決だけでなく、自分から新しいアイデアやプロジェクトを生み出し、さまざまなチャレンジに積極的に取り組む人材になってほしいと思います。恋愛でも好きな人に気持ちを伝えない限り関係は進展しません。拒絶される可能性もありますが、言わなければ絶対に実りません。そのような意味で、どんなことでも挑戦し、成功しなかったとしても経験は成長の糧となります。その経験から新しい目標を持ち、前進していく人になってほしいと思います。学生時代は非常に貴重で、このように自由に時間を使える期間は一生のうち、そうそうありません。そのことは卒業した後になって初めて実感するものです。この考えを念頭に置きつつ、今を大切に過ごしてください。

金子

ありがとうございます。それでは学生から今日の感想または今のメッセージの感想でも構いませんので何かありますか。

香川

今日は、自分の考えと一致する意見や、異なる観点からの議論を聞くことができて、興味深い時間でした。 特に興味深かったのは、日本とグローバルな視点に焦点を当てた議論で、留学生の意見も聞けて、日本のアピールポイントを世界に発信できたらよいと感じました。同時に、SDGsという海外から来た考え方を取り入れることのみを考えていたことに改めて気付かされました。日本は、もともとSDGsに関連する価値観や生活を持っていたため、海外からの関心を引きつける要因があったと感じています。日本固有のよい側面を活かしながら、SDGsと調和し、社会の発展に貢献したいと考えています。新しい知識だけではなく、自身や日本の歴史からから学び、それを未来に活かすことの重要性に気付き、自身の考えが更新できたことが非常に自分の糧になったと感じました。

金子

ありがとうございます。留学生から何かありますか。

ぺト
ロフ

カーボンの影響は経済的な側面だけでなく、森林にも影響を与えています。特にブルガリアでは、森林破壊が火災や洪水などに対して影響をおよぼしていて、現代社会において環境問題を考える際には森林保護と植林活動が重要です。一般市民と企業の参加が効果的な解決策と思います。

セーガ

社会人からの面白い話を聞いて勉強になりました。将来、大学を卒業した後、どのようなスキルや資質が求められるのか、そしてどのように頑張ればいいのかを考え、それを心に留めておきたいと思います。また、環境に関する重要な問題であるカーボンニュートラル、気候変動、研究の方法などにも興味を持ち、将来に向けて備えていきたいと思います。

金子

伊藤学長から一言いただければと思います。

伊藤

今日は環境・SDGs座談会を見させていただき、ありがとうございます。私からも学生へのメッセージを送りたいと思います。環境問題やSDGsについて、最も重要なのはこれからの世代がまず始めに考えることです。特に今後、皆さんが仕事をし、家庭を持ち、社会を築いていく過程で、環境問題は我々の問題ではなく、皆さんが積極的に考えなければならない問題です。もちろん、その実行は我々のような先輩世代が手助けすることができるかもしれません。今日のディスカッションで皆さんが意見を述べてくれたことは非常に価値のあるものでした。将来、50年以上にわたって頑張り続ける必要があり、皆さんの想いを常に新しい形で発信し続けてほしいと思います。もう一つは、なぜ今の状況に至ったのかということです。私たちは会話を通じて情報を共有し、新たな発見を後の世代に伝えることができます。この情報共有の能力は長い時間をかけて蓄積されています。情報共有を通じて社会は進化してきましたが、長い期間にわたって地球全体での変化は比較的ゆっくりで、これほど劇的な変化は過去には見られませんでした。私たちの知恵や活動が環境全体に大きな影響をおよぼす力を持つようになったという点が重要です。過去には暴力や男性中心の社会が支配的で、平和な社会を築くための進化が起こり、一部の人々が以前の時代を懐かしむ感情が環境問題だと思います。我々の知恵やAIの進化を考え、対策しながら社会を進化させる必要があり、環境問題は今後も長期にわたり続く課題であると考えられます。皆さんにはよい社会を築いていただきたいと思います。特に大学生の時期はさまざまな経験を通じて自身の思考を深め、最良の考えを整理し、まとめる絶好の機会ですので、この機会を活かして積極的に行動し、未来への貢献を考えてほしいと思います。皆さんどうもありがとうございました。

金子

伊藤学長ありがとうございました。それでは最後に西岡理事からお願いします。

西岡

今日はSDGsと環境に関する世界的なテーマについて、話し合いましたが、学生の皆さんが消化不良になっていないか少し心配しています。もっといろんな意見を言っていただくのが良かったと思いますが、時間が足りなかったかもしれません。皆さんが共通して思っていることは、この地球をよりよくしたいという願いです。伊藤学長も言われた通り、50年後や100年後も美しい地球で人間の営みが続いていきます。この地球を改善するためには、知識が不可欠であり、環境やSDGsについても同様に、皆さんが幅広い知識を持つ必要があると思います。与えられた情報だけに頼らず、日本の歴史や文化、特色を十分に理解した上で、三重の力を世界に発信するよう知識を得ることが必要です。そして学生の皆さんはさまざまな体験を通じて、身近な問題に気付き、それを自分の課題として感じることができます。是非ともこのような体験を積み重ねてほしいと思います。現代社会では多くの情報が流れており、中には虚偽の情報もあります。その中から真実や本質的な情報を見極め、それを皆さんの知恵に変えていくことを切に願っています。今日は2時間一緒に過ごさせていただき、私たちも非常に勉強になりました。皆さんにも何か残るものがあると大変うれしく思います。本当にありがとうございました。

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