「再エネ導入に資する地域の金融と人材育成」セミナーを開催

  • 7 エネルギーをみんなに、そしてクリーンに
  • 9 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 13 気候変動に具体的な対策を

 日本は、2050 年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現に向けて、再生可能エネルギーの最大限の導入が必要となっています。環境省では、数年来、再エネの導入などを通じた脱炭素社会の実現に向けた取り組みを推し進めるための体制構築にかかわる調査や事業体の設立にかかわる支援などに取り組んでいます。しかしながら、地域の再エネ事業に取り組む多くの会社においては、再エネにかかわる事業を実施するための知識・ノウハウを持った人材不足が依然として大きな課題となっています。再エネの最大限の導入を進めるためには、再エネ導入の主体となる事業体の運営を地域の人材が担うことが不可欠であり、環境省では、こうした取り組みを推進できる「地域中核人材」として、以下の3タイプの人材の育成を目指しています。
【地域中核人材】
① 再エネ事業のビジョンを描き、地域全体をけん引するリーダー人材
② 地域内外の関係者をつなぎ、地域内で合意形成・調整を担うコーディネート人材
③ 再エネ事業に必要な技術的な知識や経営・会計などの専門知識を持つ人材
 三重大学国際環境教育研究センターは、環境省の「令和4年度教育機関と連携した地域再エネ導入促進及び地域中核人材育成研修」の公募事業に応募し、「環境循環型社会に資する地域と連携した地域環境人材育成支援」プログラム(代表者:工学研究科分子素材工学専攻・金子 聡教授)が採択されました。
 本研修は、教育機関の学生が、自治体や企業などと連携しながら実施する再エネの導入に貢献し得る研究や実践を学ぶことにより、地域の特色や資源を活かして地域における再エネの導入に貢献することならびに研修に付随するプログラムに取り組むことで、高等教育機関およびユース世代間のネットワークを形成することを通じて、「地域中核人材」の育成につなげることを目的としています。
 本プログラムの一環として、令和5年2月15日(水)にオンラインで「再エネ導入に資する地域の金融と人材育成」セミナーを開催しました。本セミナーでは、地域金融機関である北伊勢上野信用金庫の南部 和典理事長、中谷 謙介氏より「地域金融機関と脱炭素社会」をテーマに金融業界の脱炭素への取り組みおよび支援についてご講演いただき、三重大学国際環境教育研究センターの佐藤 邦夫先生より「再エネ活用時代における環境・CN人材育成」をテーマに本学の「環境」と「SDGs」へ向けた社会人教育の取り組み「科学的地域環境人材(SciLets)育成事業」などについてご講演いただきました。
 本セミナーへは、約100名の方が参加しました。セミナー参加者は、企業の脱炭素への取り組みなど持続可能性向上のため、必要な資金を企業へ提供するESG金融の重要性が高まっていることを知りました。地域金融機関においても脱炭素への取り組みを支援するすることが必要となっており、脱炭素社会あるいは再生可能エネルギーと密接に関連していることに興味を持っていました。

セミナー ポスター

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