3環境・SDGsコミュニケーション
附属幼稚園の取り組み
- 2 飢餓をゼロ
- 4 質の高い教育をみんなに
附属幼稚園では、幼児期から身の回りの環境に興味や関心を持ち、自分からかかわっていくことを通して自然に親しみを感じ、自然を大切にする気持ち、命を大切にする心を育むことが大切であると考え、自然を十分に感じられるよう園庭環境を整えています。自然物を活かした遊び、四季折々の良さが感じられるような遊び、野菜の栽培、生き物の飼育などの直接体験を通して環境教育につながっていく取り組みを行っています。
豊かな自然の中で夢中になって遊び、さまざまなことを感じ、気づき、試すことを繰り返すことを通して好奇心・探究心・思考力・表現力などが養われ、小学校以降の学習の土台となる力が育まれることが期待されます。
また各家庭から廃材、空き箱などを回収して制作活動や遊びに使うことでごみとして捨ててしまう前に他の使い道がないか考え、工夫するといった力が育まれることを期待しています。また保護者とともに進めていく取り組みとして古タオルなどを回収し、園内を掃除する際の掃除用具を作り、掃除を行うことを計画しており、ものを最後まで大切に使い切る気持ち、自分たちが使う場所を自分たちできれいにし、整える態度を養うことを目的として進めています。
自分たちの手で育てて食べる ~自然の営みを知り、食べ物を大切にする気持ちを育む~
各クラスの前には畑があり、夏にはトマトやピーマン、ナスなどの夏野菜を、冬には大根やホウレンソウ、にんじんなどを育てています。水やりや草抜きなどの世話 し、野菜の生長を間近に見ることを通して感じる不思議さや面白さを大切にし、興味関心がより一層もてるようにしています。自分たちで育て、収穫し、食べるという一連の活動を大切にするとともに、花から実、種と変化していく植物の様子をよく見られるように環境を工夫しています。
附属幼稚園では、年長児が苗を植え育てたタマネギを翌年の年長児が収穫し、カレーを作って卒園児を招待する、という「カレーパーティー」という行事を30年以上続けています。収穫した野菜を自分たちで調理するといった経験はとても貴重です。子供たちは種や苗を自分たちの手で植え、育て、収穫し、調理し、食べるという活動を通して食べ物(野菜)がどのようにして育ち、どのような過程を経て自分たちの口に入るのかを体験を通して知っていきます。それは食べ物を身近に感じ、好き嫌いなく食べること、食べ物を大切にする気持ちにつながっています。
野菜を育てる(R3.6)
野菜の収穫(R5.5.26)
調理のために野菜を洗う(R5.6.10)
野菜を調理する(R4.6.11)
調理の過程を見る(R4.6.11)
年長児と卒園児が一緒に食べる(R5.6.10)
夏野菜の収穫(R5.7.7)
苦手だった野菜も全部食べたよ(R5.7.3)
自分で調理して食べる経験をした子供たちの中には、その後幼稚園で収穫するピーマンやナスに対して苦手意識を持ちつつも調理されたものを全部食べるという様子も見られるようになりました。野菜が育つ過程に携わったこと、自ら調理をした経験、調理したカレーがとても美味しかったことなどが影響しているように思います。今後もこういった取り組みを継続し、さらに充実させていきたいと思います。