3環境・SDGsコミュニケーション
Bio Record(標本作製サークル)
- 4 質の高い教育をみんなに
- 15 陸の豊かさも守ろう
当サークルは三重県内において昆虫、植物、海岸生物を中心とした生物を調査・採集し、標本を作製、保存したり、三重県総合博物館へ寄贈したりしています。
我々が作製している標本というものは、その生物が持つ特徴の直接的な情報源となります。採集した生物を標本にして保存しておくことで、その種にどのような形態的変異や遺伝的変異があるのかを、調べる手がかりとなります。
また、標本をいろんな時期、地域で作製することで、同じ種類の中でも季節ごとの変化や地域間の違いを知ることができます。外来生物の侵入など生育環境が気候変動や人間の活動によって変化することで特定の生物種が絶滅したり、分布を広げたりすることがあります。そうした際、標本はその生物がその時その場所にいた証拠となり、環境の変化を知る手がかりにもなります。
標本作製には正しい知識が欠かせません。標本作製において生物の全てに精通しているサークル員はもちろんいませんが、互いに教え合い、皆で学び、調べ、時には専門家に教えを乞うことで、適切に標本作製ができるように心がけています。このように標本作製の裾野を広げていくことも当サークルが持つ重要な役割の一つであると考えています。これからも我々はサークル活動を続け、学びを深めながら多くの標本を作製、保存し、その重要性を伝えていきたいと考えています。
松菱百貨店での標本展示(R5.5.2)
標本はこうした自然環境や生物多様性を知る上で大変意味のあるものです。標本作製・保存活動は、即時的な効果をもたらすものではありませんが、環境保全を考える上で必要不可欠な活動であると確信しています。
学生同士による標本作製講座(R4.7.13)